しゅみのおはなし

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デザイナーの矢野です。

私は友人と大学在学中に石鹸とパッケージを作りはじめ、
かれこれ5年ほど趣味として楽しんでいます。

石鹸ってお店で買う人が多いと思いますが、
調合する油の種類や、混ぜるハーブなどを工夫することで、
香りや泡立ち、使用感を自分好みに作ることができるんです。
例えば、よく料理に使用するオリーブオイルは
オレイン酸などの成分が含まれ非常に肌馴染みの良い
しっとりした使用感の石鹸を作れます。
某海外セレブが愛用し、ブームになったココナッツオイルも
泡立ちを良くする、石鹸作りには欠かせない油だったりします。

毎回、目指す使用感に合わせて油の配合をすごく悩むのですが、
それも石鹸作りの醍醐味だと思って楽しんでます。
一見、油でそんなに差は出ないように思われますが
友人のものと交換して使ってみると意外と面白い違いがあったりして
作り手の趣味が出るものだなあと感じたりします。

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包装紙をデザインするときは、包む石鹸の香りなどの特徴を元に
仕事にも活かせればと、その練習もかねてなるべく手描きで
絵を描くようにしています。
様々な表現や描写を心がけているつもりが、出来上がったものを見ると
やっぱり私の趣味に偏りが出ているなあと感じてすこし悔しいです。

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これからも石鹸づくりを通し、色んなデザインに挑戦し、
表現の幅を広げていけれたらなと思っております。

矢野

2016年の年賀状

あけましておめでとうございます。
こちらは2016年、弊社の申年の年賀状です。

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おそらくグラフィックデザイナーは
デザインを自由に考えたいという意図から
制約の多い郵便局の既成年賀状を使用しないことが多いです。

ただ既成年賀状は、送料52円にお年玉がついて、
干支ごとにそのあしらいも切手も毎年変わり、楽しませてくれます。
さらには、ポストに投函するだけで届けられる。
とても整理された仕組み、優秀なデザインだと思います。

この既成年賀状で素敵に定着させることこそが美しいのではと、
今年は「郵便局の年賀状」を用いました。

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デザイン定着までの方程式はこちらです。

2016年申年、猿といったら

バナナ。ではないでしょうか。バナナといったら

黄色。黄色といったら

ツープラトン。
黄色は弊社のコーポレートカラーです。

「郵便局の年賀状」に黄色を両面に印刷し、
ツープラトンのオリジナル年賀状に。

銀色のオリジナルシールを貼ることで
バナナを感じる、申年のツープラトンの年賀状になる。

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ここまでがツープラトン本社の年賀状。
このバーコードを読み取ると、弊社のHPに飛べます。
さらに分室の年賀状の方程式は続きます。

分室というのは、昨年ツープラトンから
分社化した若い会社です。
つまりは若いバナナであるとも言えます。
分室のコーポレートカラーは青であり、
若いバナナにも青い部分があります。

ツープラトンの黄色いオリジナル年賀状に
青いグラデーションを網点でのせ、分室のオリジナル年賀状に。

分室オリジナルの銀色のシールを貼ることで
フレッシュな分室の年賀状の完成です。

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幾つかの印刷会社に実現可能か相談いたしましたが、
どこも全面印刷が不可能だということでした。
あきらめかけていた矢先、千葉印刷さんから
通常絶対やらない方法でならばなんとか!と神の声。
試行錯誤の末実現することができました。

私の期待を上回るシールのイラスト&デザインは弊社の楳村です。

既成の四角いハガキを黄色くし、シールを貼るとバナナになる。
新しい挑戦、発見の詰まった2016年の年賀状です。

申年も、よろしくお願いいたします。

松崎

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AD: Suguru Matsuzaki
D&I: Shuto Umemura
D: Asako Yano

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

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2014年に表紙と扉をデザインさせていただいた
尾形真理子さんの文庫本です。

素敵な言葉で紡がれた、繊細な恋の物語。
ぜひ、お手にとってご覧ください。

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今回使用した書体は、写研の石井細明朝体。
写真植字ならではの「太らせ」を二種類用意し、
そちらを手で一つ一つ組合わせることで
絶妙なリズムを出しております。

襟は、吉祥寺で見つけたアンティークのレース。

心の琴線を揺らすお話に、デザインもそうあるべきだと考え
今の時代では忘れてしまいがちな「心」と「手間」を盛り込み、
デジタルでは出せない暖かみと、特別な思いをデザインしました。


2015年春限定版でこのようなデザインも
店頭に並びました。
こちらはDORIAN GRAYさんで見つけたアンティークの刺繍です。

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公私ともに尊敬する尾形真理子さんの書籍に携われたこと、
心から幸せに思います。

松崎

 

AD/D/P Suguru Matsuzaki
Asistant Asako yano
Image Photo Isao Hashinoki

 

2008 ルミネカード

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2008年にルミネカードがリニューアルされました。
その際のカードフェイス、グラフィックを制作させていただきました。
企画会議から入らせていただき、大変思い出のあるお仕事です。

カードフェイスのデザインは、実はとても制約が多いのです。
入れなければいけないものや、規定等がとても沢山あります。
その、「入れなければいけないもの」をだまし絵のように
イラストの世界の一部にしてしまおうというアイディアです。13.card_チップ入り_webそしてそのカードフェイスから広がる不思議な世界を、
広げて展開させたグラフィッック。

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スイカも付けれて、ルミネカードでの
お買い物が10%OFFになる期間もあり、
まさに魔法のカードです。

松崎

AD&I: 丸山ももこさん(博報堂クリエイティブヴォックス)
C: 尾形真理子さん(博報堂)
D: 松崎賢 (ツープラトン)

2015年の年賀状

会社設立11年目の未年の年賀状は、こちらです。

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以前の記事にも書きましたが、
毎年弊社の年賀状はデザイン、印刷など実験的に挑戦してきました。

11年目の今年、年賀状をもう一度探り直し、
我々の熱い思いを感じていただきたく
一枚一枚、昔ながらの手法「あぶり出し」で、
心を込めて制作しました。

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会社の年賀状としては、
おそらくどこの企業も
やったことがない手法です。

大量生産で作る年賀状の時代に、一枚一枚緊張しながら心を込め、
お世話になった一人一人のお顔を浮かべながら丁寧にあぶり出す。
こういった思いを込めることが、本来あるべき姿勢なのではないかと
感じました。

弊社の一年を締めくくる素敵な行事となりました。
少し特別な新年のご挨拶になったことを、祈っています。

一番いい色で綺麗に定着できるよう何度も何度もトライした
みかん汁のレシピ、スタンプの押し方、火力、炙りの方法、
あぶり出しと相性のいい紙、厚さ、、、
様々な検証の末に出来上がった至極の一枚です!

紙の相談など、色々お力になってくださった
平和紙業の西谷様にこの場を借りてお礼を申し上げます。

熱々のジンギスカン鍋を「弊社」に、
美味しい羊のお肉を「お仕事」に例えまして、
We are ready!です。

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松崎